long poem

□オレンジ。
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冷たい水飛沫 浴びて
長い髪を掻き上げて

プリズムの様に乱反射
瞳から七重の光を

見る度に違う表情を魅せた あなたは


熱い太陽光 浴びて
小麦色に染め上げて

赤林檎の様に真紅
唇から零れる吐息

もう僕がそれを見ることができない さよなら




ねぇ、オレンジ。
君は名前の通りの甘酸っぱさで
誰からも好かれるから
僕はそれが怖くて

ねぇ、オレンジ。
君は暖かい陽を浴びて 甘くなるのに
閉じ込めてしまった
その奔放さを君から奪って

ねぇ、オレンジ。
君はそれでも僕の傍に居て
微笑んでいた
僕は甘えていた 君の優しさに




白い砂浜ふたりで
歩いた夜が今でも

藍の様な 君が好きな
インジゴの色を見るだけで…




"ねぇ、オレンジ。
君は名前の通りの甘酸っぱさで
閉じ込めてしまった
その奔放さを君から奪って

ねぇ、オレンジ。
君は今どこに居て 誰の傍で笑っているの
掴めなかった
最後に伸ばしてくれた手に気づかずに"




…鮮やかに蘇るよ
綺麗な君 オレンジ。

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