long poem

□ペンギン
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冷たいマンホールへ
君の温かさが深く深く
地下の下水道へ
そして その熱は
海に流れ着くの?

その前に消えてしまうよ
君は笑う事なく答えた
この白い息だって そう
熱を持って 旅立つけど
白く輝いていられるのは
ほんの始めだけだよ


君の言った言葉は
全て正しくて 切なくて
ロマンチストの僕は
ペンギンは飛べないのに
翼があるのは何故だ?と
悔しくて そう言った
鳥だからでしょ?と君が
ペンギンは海を空の様に
飛ぶからだよ と僕
君は僕の顔を見て
少し とても少し笑って




暗く光るネオンに
君の輪郭が淡く淡く
溶け出していって
そして その影は
どこに流れ着くの?

貴方のとこか無くなるか
君は目を見ずに答えた
天国と地獄だって そう
あると 言われてるけど
誰も行った事が無いから
みんな わからないよ


君の言った言葉は
全て正しくて 優しくて
ロマンチストの僕は
ペンギンは飛べないのに
翼があるのは何故だ?と
嬉しくて そう言った
またそれ?と君は呆れて
ペンギンは海を空の様に
飛ぶからだよ と僕
君は僕の顔を見て
少し ほんの少し笑った

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