短編、その他
□寒い帰り道
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そんな会話をしながら歩いていると、ポツンと立っている自販機を発見する。
「旦那、暖かいものでも買わない?」
「賛成でござる!俺、ココアが欲しい!」
「はい、はい」
二人は自販機で飲み物を買い、家に向かって暗くて寒い道を帰る。
「ねぇ、旦那?」
「何だ?」
「ココア、一口ちょうだい」
「構わぬぞ」
そう言って幸村は佐助の前にココアを差し出す。だが、佐助はそのココアを受け取ろうとしない。
「どうした?」
「ん〜〜。旦那が手を離してくれないとココア、受け取れないの」
「…あっ///」
「ねぇ」
幸村はしばらく考えて、ココアを佐助の口もとまで持っていく。
すると佐助はそのまま差し出されたココアに口を付ける。
「どうだ?…///」
「うん。甘い」
「ココアだからな」
「毎回思うけど、旦那本当に甘い物が好きだよね」
「悪いか?」
「そんな事ないよ。可愛くて俺様は好きvv」
「ところで佐助は何を飲んでいるのだ?」
「飲んでみる?」
そう言って佐助は幸村の前に缶を差し出す。
そして、一口飲んだ幸村は…
「うぐ〜。に、苦い;;」
「苦いよ、だってコーヒーだもん〜♪まだまだ、お子様だね」
「う゛〜〜」
そんな会話をしながら二人は、家に帰る。
「佐助」
「何?」
「家についたら、ココアを作ってくれ!」
「今飲んでるのに?」
「佐助が作ったココアのが美味しいから」
「はい、はい。仰せのままに」