シナリオ

□もつれ
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「縺れ」3稿目
西加奈子(20)
東太朗(30)

◯アパート・外観・朝
朝日に照らされるアパート。

◯アパート・一室・朝
西加奈子(25)がベッドで寝ている。
アラームが鳴って起きる加奈子(髪はぼさぼさ)。
テレビをつける。
「捻れ腸」の番組をやっている。
テレビ「貴方ももしかしたら、隠れ捻れ腸かもしれません」
パジャマのまま鏡の前に立つ加奈子。
ブラシで髪の毛をとかすが何度やっても髪が絡まる。
加奈子「んんっ、もう!」
絡まり合った髪が切れて床に落ちる。
タイトル「縺れ」

◯アパート・トイレ・朝
トイレに座っている加奈子。
俯いている。
テレビ「捻れ腸の特徴としては便秘があげられます。」
スマホが鳴る。
スマホを確認すると「東教授」とある。
舌うちする。
加奈子「(もの凄い笑顔で)もしもし?教授ですかぁ!え、今からですか!もう全然大丈夫ですよぉ〜!はい、もう今すぐでます!待ってて下さいねぇ☆」
スマホを切るとため息、真顔になってトイレを立つ。

◯大学・廊下
人の少ない廊下。
加奈子が資料をたくさん持って走っている(片手にバッグ)。
扉の前に東が資料を持って立っている。
東「加奈子くん、遅かったじゃない」
加奈子「(笑顔)も〜すみません!すっごく走ったんですけど遅れちゃいましたね☆」
東「……加奈子くんはトロそうだし、そんな責めちゃ可哀想か。ほれ」
加奈子「わあ!」
東が持っていた資料を加奈子の持っている資料の上に乗せる。
加奈子が驚いて資料を落としそうになる。
東「やれやれそんなんで僕の助手が勤まるかな……気をつけてくれよ」
東が加奈子の尻を軽く触る。
加奈子「いやーん!もう、教授ったら〜」
荷物を落とす。
東「君も女の子らしいとこ、あるんだね」
東は廊下を歩いて行く。
資料を拾いつつ東を振り返り睨む加奈子。

◯大学・トイレ
トイレ個室から出て来て鏡の前に立っている加奈子。
手を洗ってバッグからハンカチを取り出そうとするとイヤホンが飛び出てしまう。
絡まったイヤホンを拾い上げる加奈子。
加奈子「何これ」
絡まりを解れさせようとするが上手くいかない。
東「加奈子くーん、便秘、辛そうねー。でも僕も待っているんだから、いい加減にしてねー」
加奈子「あ、はーい!ごめんなさい教授!うっふふ〜☆」
笑顔でイヤホンを千切ってしまう。
加奈子、腹に手を当てる。
力を込めて腹に手を滑り込ませると血が吹き出る。
加奈子「うっふふ〜☆」
口から吐血。
ニュルニュルと手づかみで腸を引きずり出す。
腸を持ったまま歩き始める加奈子。

◯大学・廊下
東が時計を気にして立っている。
腸が飛んでくる。
東の首に腸が巻き付く。
東「ウワッ!」
腸の先には加奈子が自分の腸を持っている。
加奈子が引っ張ると東が引きずられて行く。
東「か、加奈子くん!?」
東を引きずり上げる加奈子。
加奈子「お前のせいで縺れちゃったじゃねーかよ!あ!?」
東「え、何の話!?」
加奈子が東を突き飛ばす(腸がほどける)。
四つん這いの東を腸の鞭でひっぱたく。
加奈子「どう?どんな気持ちですか〜?」
東「痛い!痛いですぅ!」
加奈子「テメェ犬のくせに喋ってんじゃねーよ」
ヒールで顔を踏み蹴飛ばす。
加奈子が東の腹に手を潜り込ませる。
東の腹から腸を出して絡め縺れさせる。
東「イヤーーーッ!」
加奈子「お前も捻れてしまえー!」
東の顔に腸を塗りたくる。
加奈子が高笑いする。

◯大学・トイレ前
水の流れる音。
トイレから加奈子が出てくる。
加奈子の手には自身の腸が握られ、それをロープのようにクルクル回している。
口に腸を詰め込まれた血みどろの東の死体の顔を踏みつける(口から腸が出る)。
加奈子「あー、すっきりぃ☆」
笑顔でトイレをあとにする。


終わり
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