PROSE X

□刑哭の岐路 U
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速度は加速していくだけ
堕ちていく
願っていたこと
誰にも変えられない運命

琥珀の蝶は
掴めなかった
離れる度に蒼く曄く
生きることは止めた
死を見つけた
羽ばたきは耳に張り付く

混沌の森に足を踏み入れたら
寂れた手が誘う
骨は標となった
きっと俺も…
恐怖は感じなかった
従うのを愛しいと想った
朝日は知らない
覗いた夕日の切なる鼓動も
闇に溶けて果てた碧に
涙が伝う

此処から臨めない海に
俺は何を置いて来ただろうか
疲れた囁きすら恋しい
俺は小瓶に何を託した?
誰が拾うか、読んでくれるか
 

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