森林のトンネル‡小説
□贈り物
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『贈り物』
外にでると、頬をひんやりとした空気が包みこんだ。
バケツに張っている水を見ると、うっすらではあるが、氷が張っていた。
「やっぱり、今日は無理かな」
ポツリ、そう私はつぶやいた。
上を見上げれば、空は青空で晴れている。
私は青空が好きだ。けど、いくら青空が好きな私でも、今日はそんな青空が少し憎い。
「せっかくのクリスマスなのに・・・」
そう。
今日は、クリスマスなのだ。
私の予定は、昼間は友人と一緒に、プレセントを買いに行き、夜は家族と過ごす。
それが、毎年の出来事だ。
でも、今回は少し違った。
なぜか雪が降らない。
冬だというのに・・・。
「はぁ」
ほんと、ため息が出る。