山雫ノ涙‡詩

□ガラスコップ
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手を伸ばして触れたのは
透明なガラスコップ

喉を潤したくて
台所へ

目に入ってきたのは
小さな頃に
買ってもらった
四葉のクローバーが
小さくシンプルに
プリントされた
ガラスコップ

それを手に取り
眺めた

昔は
大きく感じた
コップ

今では
少し小さく感じる
コップ


手に取ったコップを
少し高く掲げ
窓ガラスの向こうを
眺めた

普段
眺めている世界とは
違って見えた


ガラスコップの向こうは
光の世界だった

ガラスコップの中は
光の世界だった


しばらく眺め
思い出したかのように
そのコップで
喉を潤した

ゴクリという
水を飲んだ音とともに
光の世界も
また
自分の中に
入ってきたような
気がした

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