木陰雲‡詩

□闇棺
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午前零時の鐘がなる

真夜中の闇に
響きわたる

ナニかを
知らせるかのように

鈍い音が
響きわたる

近くの
木々からは

烏の鳴き声

羽ばたく音が

聞こえる


息を潜め
耳を澄ます

そうすると
聞こえてくるは
誰かの息遣い

どこからともなく
ギギギギという
音が聞こえ始める

ぬっと出てくるは
白くて細い
骨の手

のそりのそりと
這い出てくるは
黒いマント

月夜に輝くは
大きな鎌

棺から出てくるは
あの世の番人

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