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□ここで眠る君へ
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ここで眠る君へ
獄寺の痕跡が、少しずつだけど確実に、部屋からなくなっていく。
もともと物に執着しないたちではあったけど、歯ブラシとか、ヒゲそりとか(もっとも獄寺がヒゲ生えてんのなんて見たことないけど)、好きな銘柄のタバコの吸い殻とか。タバコ自体は獄寺が何時もポケットに入れてたから、なくて当たり前。
そーいうのやってくれてるツナたちには、ほんと申し訳ねーんだけどさ。かなりきつい。
でも、ものはまだいい。一番困るのは残ってた匂いがなくなってくことだ。情けねぇとは思うけど、眠れなくなる。
あったものがなくなるってこと、もうたくさん経験したって思ったのにな。
早く、仕事しなきゃいけねーのに。こんなオレ見たら、獄寺はなんて言うかな。
いつまでうだうだしてんだって怒るか、
ツナに申し訳ないって焦って弁解するか、
この二つが有力だな。