三国志書物1

□バスルーム
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至極すまなそうな顔をして元譲と呼ばれた男は同居人に語りかける。

「いえ、私も今夜は徹夜となってしまいそうでして…お気になさらず。」

「そうか。無理はするなよ?体を壊しては元も子もないからな。」

同居人は、彼にしか見せないふわりとした笑みを浮かべる。
「えぇ…貴方を悲しませるようなことはしたくありませんからね…」

元譲はその言葉になのかその笑顔になのか、少し照れたようにうっすらと頬を染めた。

「あ、えっと、そうだ、文遠。おまえ風呂先にはいれ。眠気さました方がはかどりやすいだろ?」

「そんな…元譲殿が入れてくださったのですから、お先にお入りください!」

文遠と呼ばれた男は不服そうに眉を顰める。律儀な男なのである。しかし、すぐにその表情は変わる。
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