三国志書物1

□貴方を信じているから
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【夏候惇side】

待つ

それがとても

俺にとっては

つらい




怖い

お前がいなくなるのが

怖い

お前のその声を聴けなくなるのが

怖い

お前の存在がなくなることに





「張遼将軍が苦戦!!」



っ その言葉を聴きたくはない

聞いたら最後

女々しくなってしまう

くそっ


不安で不安で怖くて怖くて辛くて辛くて

嗚呼




普段は信じもしない

神とやらにそのときだけ



祈るしか俺には残されていない





嗚呼

お前が

傷つくのも

嫌だが



お前にあえなくなる

そのことだけが

怖いんだ





「夏候惇殿…!」



嗚呼







「ただいま…戻りましたぞ…」


嗚呼






「か、こうと…」

嗚呼

前が滲む

視界が霞む

安堵の涙が 涙腺を刺激する



「…お帰り…」



ゆっくり休め


そして

また

俺と笑いあおう

他愛の無い事で

笑いあおう





それが


俺の望みだぞ


文遠


嗚呼




よく戻ってきてくれたな


ありがとう

**************
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