三国志書物1

□貴方を信じているから
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【張遼side】


私は

走る



愛しいあの人に逢うために








逢いたい

逢えない

逢いたい

逢えない


息が  切れる

吸って

吐く

それのリズムが少しだけ狂う

走る 走る

貴方の元へと

走る 走る

矢が刺さった肩口からは

何処までも紅い血が流れ落ちる

痛みはとうに 無くなって


それでもただひたすらに

貴方の元へと走ります


いつかそれが

歩いていようとも

貴方に

貴方の居る場所へと

行きますぞ


「夏候惇殿…!」


貴方の側に

戻りますぞ
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