三国志書物1

□掌に残るは君の温度
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 そっと 握った掌は


 冬の空気に冷やされて凍るほど冷たかった

 
 その掌を ふぅと 息かけて

 
 凍って固まった手を 温めた

 
 互いの手を擦り合わせて 

凍り固まりついた掌を溶かした

君は照れくさそうに
僕の手を握り返して



掌に残るは君の温度

愛する君と

愛される僕の


温度差。

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