She falls in love!

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翌朝、朝練をしようと支度をする真田を幸村が、呼んだ。

「彼女が出来たんだって」


何故!!
驚く真田に幸村は、珍しく早く来た赤也を見た。


「赤也ァァァ!」
制裁を下そうとする真田を仁王が、まあまぁと執り成す。


「今日は朝練より真田の話をしようか」


真田は練習が出来ないことは不満だったが、今の自分を救えるのは幸村や柳ぐらいしかいないと思った。


道理で皆、着替えていない訳だ
真田は、素直に従った。






「今時、付き合うっていったら男女の付き合いだろうに」

幸村は、時代錯誤しているチームメイトに悲しくなった。


「で、あの女子は誰なんじゃ」
仁王が体育座りのまま尋ねた。

普段なら怒鳴る真田が静かな為、ここぞとばかりに寛ぐ。

それは赤也や丸井も同様だった。


応じたのは、柳だ。
「良稚風子。2年F組だ。文芸部所属で、火曜から金曜は図書室にいる。性格は明るく、前向きで感受性豊か。男女の友人も多い。運動は苦手だ。誕生日は過ぎた為、省略。身長は151cm、体重は相応。女子の体重は公表などしない」


赤也は柳のデータにミスかと柳を見たが、当たり前だと窘められた。



「参謀と同じクラスじゃ」
丸井から奪ったガムを膨らませる仁王。


「あぁ、だからよく聞かれた。俺は良い奴だと思うが」

真田は頭を抱えていた。


どうすべきなのか
やはり、誤解を解くべきだろう




「そのうちに好きになるんじゃないのか」

ジャッカルは真田を見ると、睨まれた。


「良稚とやらに失礼だろうっ!」

普段の真田を見せたため、仁王はきちんと姿勢を正した。



「それは、真田もだろう」

グサリと幸村の言葉が真田に突き刺さった。



「友達からって言えば良いんじゃないですか」

赤也が、何を悩むのかというように提案した。



「そうだね、赤也にしては良いこと言うじゃないか」
クスリと笑う幸村に赤也は、背筋を伸ばす。



「泣く確率、流石に女子の感情を公にする訳にはいかないな」



真田は、はぁと溜息を吐いた。





「済まない、俺のためにわざわざ時間を割いてもらうなど…たるんどるっ!」


自分に喝を入れる真田を皆、生暖かい目で見守った。




その日、真田弦一郎一世一代の大勝負の日だと真田は意を決した。




(楽しんでいるだろう)(まさか、柳生の方が楽しそうじゃないの)(そんなことは)(奴さん、必死じゃのう)(どうにかするだろぃ、ジャッカルが)(ですよね、ジャッカル先輩!)(真田、応援するよ…)(む?)




作戦会議







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