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□黄金の悪夢
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待て待て待て、一体此処は何処なんだ!?



オレはソラ。さっきまでオレは呑気に洗濯物を干していたはずだ。けど急に黒い光で視界が遮られて、気付いたらこんな場所に立っていた。

目の前には巨大な朱色基調の建物。塀と連結してるから門か?書室の本で見覚えあるんだが、通常オレが住む場所でお目にかかるものではない事は確かだ。
だがもっと驚くべきことは…、

「アヤメ、いきなり何をするのですか?」
「…いきなり動く屑が悪い…」

オレの横で口論してるのはセキとアヤメ。
セキはワックスでツンツンの緑の髪と頬の傷が印象的な青年。時々変態。
アヤメは毛先クルクルのピンクの髪が可愛らしい、いつも黒い兎の人形を持った女の子だ。

アヤメがオレの方を向いて、気恥ずかしそうに視線を迷わせる。

「あの…ソラさまごめんなさい。こんな場所に飛ばしちゃって…」
「あ、いや、謝んなくていいよ。ここが何処かは知りたいけど…」
「……」

アヤメが黙り込んでしまう。どうやらアヤメも判らないようだ。

「此処が何処かなんでどうでもよろしい。早く帰しなさい。帰せ」
「セキ、そんな言い方ないだろ!」
「だが正論でしょう?」
「う…」

まぁ、確かにそうなんだけど…。


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