小説(テニプリ)
□10センチ
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俺は、階段を上り、兄貴の部屋に向かった。
途中、正体不明の小さな溜息が零れ落ちた。
そして、兄貴の部屋のドアノブに手を掛け、回した。
「兄貴、そろそろ飯――」
10センチ程開けた、ドアの隙間。
そこから見えたのは――。
男同士の密着。
キスとか、チューとか言われてる、あれだ。
バタンとドアを閉めると、息切れが起こった。
――何だよ、あれ。
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