夢の舞台へ

□お風呂。
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「としー」
「ひゃ…っ」
つつ…と、後ろから直に胸を触られたものだから、思わず変な声が出てしまった。
「可愛いっ!」
なんて君は悶えてるけど。
「…もう、何?」
軽く睨むように訊く。
「いやー、肌すべすべだなぁ、と…」
そう答えながら手を軽く開いたり閉じたりしてる。
「…手の動きが変態っぽいよ吾郎君…」
なんとなく危機を感じて自分の肩を抱く。
「肌触りよかったからさー…もっかい触らせて?」
そう言いながら近寄ってくるものだから、
「ちょ、やめてよ。」
と言いながらじりじりと後退する。
「ちょっとだけ、な?」
いつの間にか浴槽の端まで追い詰められていた。
「どこのエロ親父なの吾郎君っ!」
言ってる事がホント親父くさいよ!
「いいじゃんー」
そう言って吾郎君は遂に手を伸ばしてきた。
「ゃ、…っ」
振りほどけないから、せめて声だけでも抑えようと、手で口を覆う。
「…としの方が、エロいよ?」
顔が近づいて来て、耳元で囁かれた。
「…っごろうく、」中途半端に触られて、つらい、と訴えるように見つめる。と、
「…お前ら、いい加減にしろ。」
せっかくの雰囲気に、水を差す声。
「やくしじ…」
そうだった、ここ、皆もいたんだ…「んだよ、邪魔すんな。」
って、じゃあ今の…
「吾郎君の馬鹿っ!」
僕は吾郎君を置いて急いで部屋へ戻った。


―――オマケ?

薬「…意外だな。」
吾「あ?何が。」
薬「お前はあいつの声なんて絶対誰にも聞かせたくない、って感じなのに」
吾「だってとし可愛いんだもん。我慢できないだろ。」
薬「………」
吾「てかよくも邪魔したな…」
薬「お前は俺らにあれを見て見ぬふりをしろと…?」



(終)


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