蒼水の零

□災厄の訪れる世界
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「悠哉!!どこ行ってたの!?」

教室に入るなり、華恋が唐突に俺が困るような質問を投げかけてくる。

「いや…腹が痛かったから…ちょっとトイレに……」

これは少し無理があったか。

「トイレをしに家まで帰ったの!?」

厳しい目だ……

「ああっ!!ほら学校で絶対トイレに行かないやついるだろ!?俺もその一人なんだよ!!」

やばい!!これはもっと無理がある!!

「じゃあなんで河原木先輩も一緒だったの!?」

もっと厳しい目だ……

「あれは……お前だってトイレに行くとき誰か誘うだろ!?それと一緒だ!!」

やべぇ!!
なんだその理由!!

正直に話すしかないか……

「ふ〜ん、そうだったんだ。それなら私も納得だ!!あ、そろそろ先生来るよ。席座らないと。」

華恋はそう言って自分の席へと座った。
(……ていうか。本当に納得したみたいだな。)

華恋は微塵も悠哉の事を疑っていないようだ。

(華恋の天然ぶりは……本当だったんだな…)

華恋を見たまま唖然とする悠哉であった。
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