蒼水の零
□零の覚醒
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「出て来い!!!!蒼水の剣!!ルナ・シエル!!!!」
悠哉がそう言った瞬間、青い石は形を変え、青の剣へと形を変えた。
「今ならシエルからなにもかもが伝わって来る。行くぞ!!」
「ギャァァァーォォォー」左から豪快なパンチが悠哉目掛けて飛び込んできた。
が、「甘いな。アクアスパイラル【青の螺旋】!!」
悠哉はそう言うと剣を地面に突き刺した。すると、悠哉の周りに無数の水のカマイタチが生まれ、リガースを切り刻む。
「ギャォォォー!!」
思わずその攻撃にリガースは怯む。
刻まれた体には次々と傷の後が残る。
だが、そんなリガースを見て悠哉も攻撃の手を決して緩めない。
悠哉は腰の所で剣を構えると、青いオーラのようなものが、剣の周りに宿っていた。
「くらえぇ。絶氷烈波ァァ!!!!」
悠哉は腰の所にあった剣を大きく斜め上へと振り上げた。
すると氷の波動が地面を伝わってあっという間にリガースの所へ達した。
そして、氷の波動がリガースに触れた瞬間、大きな氷の柱が獲物を貫いた。
「グワァァァァ」
怪物はそううめき声をあげ、小さな粒子となっていき、1、2秒と経たぬ間に消えてしまった。
「カランカッカラン…」
何かが落ちる音がした。
「ん、なんだ?」
音がした方を見ると、小さく光る石が落ちていたので、悠哉はそれを拾い上げた。
《それはレイアーツだな…》
「レイアーツ…?」
《レイアーツとは、日常生活にも戦闘にも使う事が出来る優れものだ。お前は知らないのか?》
「ちょっと待ってくれよ!!さっきから何なんだよ。レイアーツとかリガースとか!?」
《っ!?まさかお前が……やはりそうか。》
そう言うとシエルはしばらくして、何かを悟ったのか静かに話し始めた。