蒼水の零
□始まりの零
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何分、いや何時間たっただろう…
いつまで泳ぎ続ければいい…
そんな思いを少年は抱いていた。
今は男子自由形400メートルの全国大会決勝である。
今まで練習で何キロもの距離を泳いできた彼にとってそんな距離は全く問題ではないはず。
しかし色々なプレッシャーが手足に重くのしかかり、あまり進まない気さえもしてくる…
「…ヤ……ゥ」
)くそ、ウザったい声だ。
「…ウヤ……ユウヤ……行け、行け−−−」
コーチの叫ぶ声が水の中まで浸透して来る…
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