蒼水の零
□アスファルトに咲く恋桜
1ページ/9ページ
「う〜〜ん。」
ソファーの上で伸びをしながら情けない声を出す。
時計を見ると9時半……
「9時半かぁ〜……ん!?…明…るい?」
やっと気付いた。
今日はもう明日だ。
ん!? 今日は今日だ!!
………とりあえずいつの間にか日付が変わっていた。
ということは12時間を軽く越えるほど寝ていたということか。
「こうしちゃいられないな!!早く行かないと。」
悠哉はそう言ってパンを片手に約束の場所へと歩き出す。
実際は体が悲鳴をあげているのだが、なぜか清々しく、その足は軽やかであった。