08/30の日記

23:35
一方通行の恋愛事情28
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side:デニー・ブロッシュ


やってしまった。本当にやってしまった。しつこいようだけど、凄く本当にやってしまった!!
大事な事だから3回言ってみたけど、まさか自分で死亡フラグを立てる事になるなんて・・・!!
冷静に考えたら、愛する大佐の顔に傷なんてあったらブレダ少尉だって冷静でいられるわけなかったんだ。
でも、この展開だと「大佐の顔に傷があった」っていうのは嘘だったんだ、それだけは良かった!!
けど俺は半殺しになって社会的にも抹殺されて、中佐も殺されて・・・仮説全部足すことになるなんて!!
もう今までのあらすじなんて言ってる場合じゃない、知りたい方は今までの話を読み直して下さい、以上!
「見事に引っ掛かってくれたな、デニー・ブロッシュ軍曹・・・?」
ぎゃあああ、ブレダ少尉の声がホラー映画並に怖い、背の低い某錬金術師並に声が低い!!
そしてフルネーム呼びな所も何もかも怖い!!いや怖いのはこの人だけじゃなく、大佐に恋心抱いてる人達全員!!
「大佐を泣かせるなんて、どういう事かしら?」
「貴様、余程その愚かな頭と四肢をバラバラにして欲しいらしいな」
ホークアイ中尉と、アームストロング少将が睨みながらお互いの武器を構えて俺をロックオンしている。
泣かせたのは俺じゃないと言い訳したいけど、したらヒューズ中佐が殺される。・・・既に瀕死だけど。
「そんな赤い目させて、泣いてないなんて言い訳は通らねぇぞ」
「泣いた後の少し潤んだ目も可愛い!!じゃなくて、俺の恋人を泣かせやがって何考えてるんだよ!!」
「同感ですけど、だからハボック少尉の恋人じゃありません!!」
「同じく前半部分は否定しますが、後半部分は同感です。あとハボック少尉、本音が勢い良く出てます」
ブレダ少尉、ハボック少尉、(体育座りから復活した)フュリー曹長、ファルマン准尉といったマスタング組の面々も睨んでくる。
これはひょっとして、いやひょっとしなくても弁解の余地も無く俺は粛清される展開に!?
それに言い訳したくても、情け無い事にビビり過ぎて声が出ない。涙は出そうだけど!!
「・・・ま、待て!ブロッシュ軍曹は関係無い!」
慌てて目元をゴシゴシ擦る大佐。気持ちはありがたいんですけど、多分発言もその行動も効果無いです。
「これは「大佐、目にゴミが入っただけ等というベタな言い訳はしないで下さいよ」
ホークアイ中尉に先手を打たれた!しかも大佐ギクッとしているし、その言い訳でいくつもりだったのか。
「い、・・・いや、これは・・・そうだ、目にロシアンルーレットをしたワサビが!」
「どうやったら入るんですか!って言うか、訳が分からないです大佐、もっと上手く言い訳して下さい!!」
声のした方を見ると、焦るロス少尉の姿が見える。さらに向こうの方でオロオロするシェスカさんも居る。
ビビって声が出ないけど、せめて最期にロス少尉に何か言いたい。
「・・・ごめんなさい、ロス少尉・・・。お姫様抱っこ、出来そうにないです・・・」
「諦めちゃ駄目よ!!そんなお別れの言葉なんて絶対嫌!!」
その時、思った時壁の方からガラガラと瓦礫の崩れる音がした。
「―――テメェ、俺のマイリトルエンジェルプリティーロイを泣かせた罪、死んで償えええええ!!」
そこには、瓦礫からボロボロになりながら出て来たヒューズ中佐の姿が!!
俺じゃない、アンタのせいでこうなったんだああああっ!!!
しかもアームストロング少佐は目を回しているのに、何で中佐だけ復活してるんだ!?


「許さねぇ・・・お前のメイド服と【ピー】や【ガー】な写真に加えて、【●●●】もヘリで街中にバラ巻く!!」


「「ええええええ!?」」
俺は思わずロス少尉と一緒に叫んだ。そ、それまで!?だから、俺のせいじゃないってえええ!!
「自主規制音すら入らず、とうとう伏字になるとは・・・」
「マイルズ君、突っ込む所は少し斜めにずれている様に思えるが君は随分冷静だね」
「・・・いえ、この展開についていけないだけです。そう仰る閣下は随分楽しそうですね」
「うむ、観賞代を払っても良いくらいに面白い」
観賞代払うほど!?っていうか俺は全然面白くないのに、大総統閣下とマイルズ少佐は何か違う世界だ。
そんな事より、武器を片手に間合いを詰めてくる皆さんを見ながら俺は走馬灯が見えていた。
ああ、今のロス少尉も勿論だけど、走馬灯の中の少尉も綺麗だな・・・。


→大地さんのサイトに続く(再度大変長らくお待たせしてすませんでした!!話も進んでいなくてすみません!!)

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