04/19の日記

01:09
一方通行の恋愛事情26
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side:キング・ブラッドレイ


この話で私が語るのは初めてだから、初めましての方が良いかね?
ある時はアロハ、またある時はパジャマ姿(前期アニメを参照にしてくれたまえ)
そしてまたある時はアメストリス国軍の軍事最高権力者、その実態は眼帯のおじ様ことキング・ブラッドレイだ。
久し振り過ぎて状況が飲み込めない方の為に、私が掻い摘んで現状を説明しよう。
ヒューズ君が今後の展開では高確率で死んでバッドエンドになりそうなんだが、自殺になるか他殺になるかの瀬戸際に居る。
ついでにブロッシュ君も社会的に抹殺されそうだったんだが、今はどちらかというと彼も生命の危機だ。
彼の目論見通りにいけば、マスタング君の部下を道連れに相討ちをするという立場的には騎士だ。
・・・おや、まとめ過ぎたかな?分かりにくければ1つ前の話をしっかり読み直してくれたまえ。
参考までに伝えておくならば、私は今アームストロング君達と一緒に走って居る所だ。
二手に分かれたので、こちらはまだマスタング君達まで距離がある。
一応見える距離には居るが、やっと先に辿り着いていた彼等の反対側に出た形だ。
しかし良く見える私が実況を伝えた方が、飲み込みやすいだろう?
「ブロォォォッシュ!よっぽどお前は【ピー】や【ガー】な写真をバラ撒いてほしいらしいなあああ!!」
そして今まさに、彼の目論見通りヒューズ君がナイフを片手に2人の方へ突っ込んでいった。
さて、ヒューズ君が何故得意の投げナイフで応戦しなかったのか分かるかな?
それはマスタング君が、ブロッシュ君を可哀想に思って庇ったりしないかと危惧したからだろう。
だからこそ、わざわざ突っ込んで接近戦に持ち込んだという―――おや?


「さ・せ・る・かあああっ!この変態がああああっ!!」
「あ、姉上えええ―――っ!?」


時間的にはヒューズ君の台詞が終わると同時に、私の真横を豪腕の錬金術師が通り過ぎていった。
厳密に言えば、姉に蹴られた弟が凄い早さで飛んでいった。
「ええっ!?」
「な・・・っ!?」
「うおっ!?」
以上が、その延長戦に居たブロッシュ君、マスタング君、ヒューズ君の悲鳴だ。
ああ、最後の悲鳴は蹴られた彼が直撃して壁にめり込んだ音でその後は聞こえなかった。
「な、何するんですか!軍曹に当たったらどうしてくれるんですかっ!?」
「馬鹿を言うな!マスタングはあいつとくっついているんだぞ!私が当てるわけないだろう!」
私達の後ろから、やや遅れ気味にロス少尉が追い付いた。
先程まで一緒に居たシェスカ君だが、彼女は大分後ろに居るので問題無い。
付け加えるなら、喋っていないがマイルズ君も一緒だ。ツッコミは放棄しているが。
ん?ヒューズ君の先に居た2人は何故無事だったのか?
それは簡単、アームストロング少将がカーブを掛けて蹴った為に、1人にしか当たらなかった。
彼女が、想い人に怪我をさせるわけがないだろう。
しかし時代が時代なら、彼女はサッカーでワールドカップに行けたんじゃないだろうか。
「まずは1人片付いた!」
「1人っていうか、もう1人少佐まで片付けられてますけど!」
「メタボ、心配するな!」
「いい加減俺の名前覚えてくれても良くないですか!?」
「そんな事はどうでもいい、とにかくあいつはあれくらいでは死なん!」
「いや、そうじゃなくて!いくら非常時でも弟蹴るとか!あとマイルズ少佐、アンタも止めてくださいよ!」
「無理だ」
「3文字で終わった―――!」
「ああ、しかしそこまで想われているとは羨ましい・・・」
「本音!本音漏れてますけどおおお!」
「貴様等なんぞに、マスタングはやれん!!こっちに渡してもらおう!」
そうこうしている間に、ブロッシュ君とマスタング君を挟んで鷹の眼と氷の女王が睨み合いをする事になった。
「あ、あれ・・・!?何だか作戦失敗!?」
「ブロッシュ軍曹、大佐を早くこっちに!」
「いや、こっちに渡せ!渡さないなら、力ずくでも奪うぞ!」
「軍曹、いいから私を離せ!」
「出来ません!大佐は顔隠してて下さい!あ、ロス少尉!俺が社会的にではなく生命の危機の方向で死にそうなんですが!」
「大佐渡しちゃ駄目よ!それに私をお姫様抱っこする前に死ぬなんて許さないから!」
「何か今どさくさに紛れて凄く嬉しい事言いませんでしたか!?」
―――さて、大分ゴチャゴチャしてきたのでこの辺で私がまとめておこう。
私の眼前には、マスタングを抱き締めてチワワのように震えるブロッシュ君。
彼等を挟んで火花を散らす美しくも強い女性2人。火花が司令部に引火しないで欲しいのだが。
鷹の眼の後ろには毎度おなじみマスタング組の面々、氷の女王の後ろにはもう好きにしてくれ状態のマイルズ君。
さらにマイルズ君から下がった場所に、ロス少尉、その後ろに私。ずっと後ろの方にシェスカ君。
そして壁には豪腕の錬金術師とヒューズ君がめり込んでいるとまあそんなわけだ。これが中々面白い。
「私も参戦すればもっと面白かったかね?」
「・・・これ以上事をややこしくしないで下さい」
おや、マイルズ君やっと突っ込んだか。・・・さあ、今からどうなるのか楽しみだよ。


→大地さんのサイトに続く(大ッ変長らくお待たせ致しました!すみませんでした!!)

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