07/22の日記

23:36
一方通行の恋愛事情14
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side:ロイ・マスタング


もう少しでこの2人の恋愛事情を聞く事が出来そうだったのに、凄まじい爆発音の邪魔が入った。
「今日はよく爆発音を聞くような気がするが・・・何なんだ!?」
「ロイ、大丈夫か!?(リザちゃんに)襲われたりしてないか!?」
バン!と勢い良くドアが開き、ヒューズが転がり込んできた。お前回復力凄いな。
「会いたかったぞ、マイスイートハニー!!」
「その言い方はやめろ!」
「何だ、マイリトルエンジェルプリティーロイとかの方が良いか?」
「お前適当に言葉並べてくっつけただけだろ!それで呼んだら二度と口聞かんからな!」
頬ずりしてくる髭男に、思わず脳天に肘打ちを喰らわせた。
ホークアイ中尉は複雑そうな顔をしているような気がする。
ロス少尉とブロッシュ軍曹は呆然としている。視線が痛いんだが。
「私の部下達はどうした?」
「大体、大丈夫だ」
「ちょっと待て、大体って何だ!?人の部下に何を・・・ってこら、離れろ!」
ヒューズはそのまま私に抱きついてきた。
こら、中尉達が見てるのにベタベタするな!
「ヒューズ中佐、大佐から離れて下さい」
「リザちゃん、そんな超物騒な物(バズーカ)はしまってくれ」
「貴方が大佐から離れて下さったら」
さっきは共同戦線してた筈なのに、もう臨戦態勢だ。
昨日の敵は今日の友、今日の友は明日の敵なのか!?
「ヒューズ!中尉に手を出してみろ、焼くぞ!」
「え、私の心配を・・・?」
「お前さあ、バズーカVSナイフだったら俺の心配してくれても良くねぇ?」
「・・・大佐、貴方にとって・・・私は何ですか?」
「何って、君は可愛くて、綺麗で、強くて頼りになる私の大事な副官だ(たまに(?)怖いが)」
「好意を持って下さっていると思っても?」
「当たり前じゃないか。君は部下である前に1人の美しい女性だ。―――勿論、好きだよ」
「大佐・・・」
中尉が、急にバズーカを落とした。どうしたのかと思ったら、顔が少し赤い。
「どうした?」
「私にも、勝ち目・・・あると思って良いんですよね?」
「ん?何の勝負だ?」
「私だって、ヒューズ中佐に負けないくらい―――」


「この、親馬鹿中佐―――!!!」


ドン、とヒューズから衝撃を感じて私はよろけた。すかさず中尉が駆け寄ってきた。
すると、ヒューズ体当たりをしたらしいハボックが私の前に立っていた。
「今日はよく話を遮られる日だな・・・」
「中佐、ブレダとフュリーの仇だ、覚悟して下さい!」
「ええっ、まさか2人は殉職を!?」
「・・・こんな事でしたら大問題でしょ」
ロス少尉が軍曹に冷静にツッコミを入れている。
「何だよ、俺がやったって証拠ねぇだ・・・うおっ!?」
その時、銃声と共にヒューズの足元に銃弾がめり込んだ。
ドアには、やや息を切らして銃を構えるファルマン。
お前、ひょっとしてハボックに追い付けなかったのか?
「ブレダ少尉のダイイングメッセージが証拠です。「ひゅー」から始まる人は貴方くらいです!」
「ダイイングメッセージ!?やっぱりブレダ少尉は・・・」
「軍曹、ちょっと黙っていなさい」
拳銃で威嚇したままファルマンはハボックの前に来て、真剣な顔で振り向いた。
「さあ、今の内に大佐を連れて行って下さい」
「へ?」
「ヒューズ中佐相手に1対1では負ける自信満々ですが、少しくらい時間稼げますから」
「・・・お前、頼もしいのか頼もしくねぇのかどっちだよ。もしかして、お前俺に惚れた?」
「勘違いしないで下さい。惚れてませんし、間違っても受けには回りません。さっきの借りをお返しするだけです」
「あ、そう・・・」
可愛げねぇの、とハボックは呟くと私を肩に担ぎ逃げる体勢に入った。
借りって何だ、ブレダとフュリーはどうした!?医務室で何があったんだ?
「色々言いたい事はあるが、ハボック!私を下ろせ!」


→大地さんのサイトさんに続く(大変お待たせしました!!)

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