読物
□例えばこんな愛の形
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そんなやり取りを経て、今に至るとそーゆーことだ。
よく分からないっていうかもうさっぱり分かんねえけど、とりあえず何かこれには俺が絡んでるっぽい。
何故なら中佐は部屋を見回し、俺と目が合った瞬間にやっぱり素早くナイフを構えたからだ。
しかも今日は前回と違い片手に1本だけじゃない。両手に4本ずつ持って一気に8本も構えた。ぞ、増量中っスか!?
「・・・ハボ――ック!!!お前は1回死ねぇぇぇぇっ!!!」
そして、やっぱり目にも止まらぬ速さで俺に向けて投げた―――!!!
「だから、何で俺っ!?」
そう言い終るより早く、俺の顔や手や足の真横に音を立てて突き刺さった。
あんまりギリギリの所を刺してくれたもんで、前回と違う意味でマジで動けねえ!!
「喜べ、この世に生まれたことを後悔させてやる・・・!!!」
それをどう喜べと!?
「何大丈夫だ、今回はしっかり息の根をとめてやるよ・・・」
中佐の眼鏡が怪しく光ってる。待ってくれ―――!!!どの辺が大丈夫なのか俺に納得がいくように誰か説明してくれ!
つーか何なんだよ本当に!やっぱり眼鏡の光り方が怖い。
「また俺っスか!?だからちょっと待ってくださいよ!!今度は俺が何したってんですかっ!!?」
「・・・お前・・・」
「俺が?」
「―――お前ファルマンが天然ボケなの忘れてただろ!!??」
中佐は俺の胸倉を掴んだ。苦しいって中佐!首っ、首絞まってる!!
「さっきあいつ具合悪そうだったのはなあ・・・」
「わあ―――――!!!中佐、待ってください!!」
その時、慌てた様子のファルマンが部屋に飛び込んできて、中佐を背中から羽交い絞め・・・にしようとしたらしいが上手く出来ていない。
どっちかって言うとしがみついているというか・・・とりあえず、中佐に言われたらまずいらしい。
顔はさっきとうってかわって真っ赤だ。・・・真っ赤?
「・・・『食べ過ぎ』だ!!!!!」
・・・た、
「「「「・・・・・食べ過ぎ?」」」
・・・・・食べ過ぎってあれか?
「自分の限度以上食べて気分が悪くなるっていう・・・ごく一般的な・・・アレ、だよな?」
ブレダが皆を代表して静かに言った。