姫
□32.水姫〜藍〜
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部屋の中をぶらぶら歩きながら、どうしたものかと考える。
「あ…!」
頭に浮かんできたのは、お兄ちゃんのような銀さんの顔。
「銀さん、居るかな…」
思い立ったように出掛ける仕度を始める。
たまには一人で万事屋さんに顔を出してみよう。
銀さん、驚くかな?
神楽ちゃん、出掛けてないかな?
新八君……いつも通り、眼鏡掛けてるよね…。
「ふふ…」
みんなの事を思い浮かべると、つい笑みが零れてしまう。
けど…
…独りで笑っているなんて、ちょっと気持ちが悪い…
どうせ根暗ですから…。
そして、無趣味ですから…。
一人の時、何をしたら良いのか分からないくらい、無趣味ですから…。
もう少し、自分のライフスタイルなるものを見直した方が良いかもしれない…うん…。
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