姫
□32.水姫〜藍〜
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今日、桂さんとエリザベスさんは攘夷浪士の皆さんと大切なお話し合いのため留守。
さて、私はどうしたものか…。
何とはなく、部屋をぐるりと見回す。
…と、棚の上の ある物が目に入った。
近付いて それを手に取り独り言を零す。
「…成分の半分以上が優しさで出来ている…」
この前、沖田君が選んでくれた薬。
「よく効いたんだよね」
桂さんもエリザベスさんも、たった一回飲んだだけで すっかり元気になった。
これからは この薬は常備薬にしよう。
薬を棚の引き出しに そっとしまう。
そして、また やる事が無くなってしまった。
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