DEATH NOTE


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『お願いです、ワタリさん
この子を…何処か遠くに連れて行って下さい!!お願いします!!』

夫婦の横にいるのは何処にでもいそうな黒髪の男の子だが何処となく暗い


『しかし…、一体どうして?』

『……この子は、私たちの手では育てられないんです
天才過ぎているんです、この子は』


…ずっと下を向き、爪を噛んでいるこんな小さな子が?



『分かりました、預かりましょう』

『…ありがとうございます、必ずまた会いに来ます』

『あ、この子の名前を教えてくれませんか?』

『ありません、ワタリさん貴方がこの子の名前を付けて下さい
僕たちは名前で呼んだ事は無いんですよ』


そう言い、顔を見合わせて笑った


『では此処に住所を書いてくれませんか?』

さらさらと住所を書いて彼女たちは去って行った





息子に別れを言わず、一度だって振り向かないまま














『…貴方は誰なんですか?』

指をくわえながら黒い大きな瞳で私を見ている
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