DEATH NOTE
□壊れたオルゴール
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部屋から見つけた、お兄ちゃんから貰った大切なオルゴール
「お兄ちゃん…元気かなぁ」
ギュッとオルゴールを包み込んだ
ポロンと音色が聞こえた
…昔、何歳かの誕生日に買って貰ったなこれ
その時人気だったドラマか何かの歌だったような気がする
懐かしいな、ホント
手回しの部分を回してみる、ポロンポロンと一つの音楽が…
ポロン…
止まった、結構回したつもりなんだけど
「…あ」
手回しの部分が取れた、あんなに頑丈についてたのに
簡単に壊れる物なの、これ
少しだけ…お兄ちゃんの事が不安になった
大丈夫…だよね
机の上に置いてあった携帯電話を手に取った、電話帳にあるお兄ちゃんの電話番号にカーソルを合わせ、ボタンを押した
「……もしもし」
何回かのコールの後にお兄ちゃんの声がした
少しだけ…疲れてるのかな、声のトーンが低い
「あ、ごめんなさい…邪魔だった?」
「いや良いよ、久しぶりの電話だね、粧裕」
お兄ちゃんの柔らかい感じの口調が好き
「海砂さん…元気?」
「ああ」
「刑事の仕事は忙しい?」
「ちょっと、な」