conclusion


□はーとびーと
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***


 打ち上げの片付けも終わって、今度こそホントに解散。

 吉岡さんたちは飲みに誘ってくれたけど、私とナッツは先に帰ることにした。

 もうシャッターも閉まっている店もあるアーケードを歩いていると、ナッツが唐突に口を開いた。


「それにしてもびっくりした! まさかあんな形で明香音に会うなんて」

「だからごめんてば!」


 もう終わったはずの話題を持ち出されて四苦八苦する。


「全くよ。でもまあ今回は水に流してあげる」


 その言葉に胸を撫でおろす。ナッツを怒らせると後が怖い。


「にしても明香音も隅に置けないわよねー」


 このぉ、と肘で突かれる。


「……何が?」


 私が聞き返すとナッツは一気に変なものを見る目で私を見た。


「何がって……あんた気付いてないの?」


 何を言っているのか分からず首を傾げる。

 するとナッツは、その分じゃ自分のことも気付いてないわね、と意味のわからないことを呟いた。

 一体なんのこと?


「あーまぁいいや。あ、私こっちだから。また来週ね」

「あ、うん、またね」


 電車で帰るナッツはそう言って別れて行った。

 その後、あれじゃ幸彦も大変ねーと呟く声が聞こえたような気がしたけど、気のせいということにしておいた。

 なんだか最近周りの変化がめまぐるしい。

 どうしてだろうと考えて、onにいるからだと思い当たる。

 あそこで出会った人、あそこで働くようになってから出会った人、それが全部つながってて、今がある。

 なんだかすごく不思議で素敵なことだと、静かな星空を眺めながら思った。





*2* onに集う仲間 完
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