conclusion
□四季折々
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正月-A Happy New Year-
「あけまして
おめでとうございまーす!!」
「……うん。おめでと」
「えー何それー」
急にアパートに現れた君に、餅を飲み込んでから応えると、素っ気ないと頬を膨らませてしまった。
「もっとテンション高い返事できないの?」
「テンション高くって……もう正月も二日目だし。別にテンション高くなくても」
そんな口応えをすると、君は更に機嫌を悪くしたらしく、口を尖らせた。
そんな顔をされるとこっちが困る。
僕は遅目の朝食として用意していた雑煮をテーブルに置いて君に向き直った。
「で、どうしたの今日は」
すると君は思い出したように僕を見て笑顔になった。
今年初の、君の笑顔。
ちょっと嬉しくなって見とれていると、君は思わぬ提案をしてきた。
「初詣行こう!」
と言う訳で、僕は今近所の神社に来ている。
去年と同じパーカーにマフラー、手袋。君はと言えば、初売りで安かったのと新しい白いコート。