月姫譚-ツキヒメタン-
□01.天使墜落
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澪と電話した翌日の、放課後。
部活の時間。
私の在学している、天地学園の広大なテニスコート。
その凶報は、いつものように部活をしている時に、何の前触れもなく、突然訪れた。
智「…神楽先ぱぁい!!携帯鳴ってますよぉー!!?」
『え?…あ、本当ね。ありがとう智早』
開いた携帯の画面には、神奈川・立海大附属にいる部長〈幸村精市〉の名前。
放課後の部活の時間、滅多にかかってこない人物からの着信に、神楽は何故か、胸騒ぎがした。
竜「…神楽?誰からなんだ?」
『…精市。ちょっと出てくるわ?』
コートから少し離れて、電話に出た。
『…もしもし、精市?』
《あっ…、神楽…!!?》
その声は、焦りを含んでいる様に思えた。
『どうしたの…?』
《神楽…澪、ちゃんが…澪ちゃんが…っ!!!》
『ちょっ、落ち着いて!?
澪…?澪が一体どうしたの!!?』
《…澪ちゃん、が…ついさっき…亡くなった…っ》
頭が、一瞬で真っ白になった。
『え…ちょっと、待って…?それって…悪い冗談、でしょ…?』
無意識のうちに口から出たのは、否定の言葉。精市がそんな冗談言うわけないって、頭では、解っているのに。
電話越しの精市は、何も言わない。
『嘘、だ…嘘でしょ…?
嘘だって言いなさいよ、精市…っ!!!!』
竜「神楽!!?」
凪「ちょっ、何事だ!!!?」
私の声を聞いたのか、テニス部の皆が練習を中断して、周りに集まってきた。
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