適当二次小説

□第七節
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第七十七 『試行錯誤』








真四夜が足の痛みの原因を突き止めたが、ため息をつきまくっていた同時刻




紅い洋館がはっきりと見てとれる湖に、常人としては大きめな方の人影があった





マーブである




湖は前の様相とは違い、霧もでておらず、幾分晴れやか爽やかな印象を受ける



まあそこにまたも懲りずにマーブは足を踏み入れていた


そんなにも大ちゃんと呼ばれるあの小さな羽根少女が気に入ったのだろうか



マーブが辺りを見回しながら湖周辺を散策するが、どうにもあの少女達は見当たらないようであった



少し肩を落として直も歩く



湖は広く、一周するだけでも結構時間はかかるだろう


その間に見つかれば幸い、

マーブはそんな事を考えていた



その時


「あー! また来たわね!」

という聞き覚えのある元気な声が響いた


マーブが声のした方に顔をむけると、やはり見覚えのあるあの青い元気っ娘

チルノがこっちにめがけて接近していた


マーブがチルノを見ながらその周りを見渡したがどうやら今日はあの小さな緑の少女はいないようだ



チルノ「このまえあたいにコテンパンにやられたくせにのこのこ来るなんていい度胸ね!」


とチルノが言う

マーブは途中から首を引っ切り無しに曲げていたが


チルノ「で、今日は何? あたいの子分にでもなりに来たの?」


突拍子もなしにチルノが言う

この間の流れで子分になりにきたという思考にたどり着いたあたり、やはりどこかおかしい



マーブは腕を組んでどうすればいいか考える


変に機嫌でも損ねて前と同じように攻撃してきたら厄介だ


そんな事を考えながらマーブはチルノをもう一度眺めた



チルノ「まあどうしてもっていうんならしてあげなくもないわよ!」


この流れは非常にまずい


早く何とか自分の意思を現さなければ



マーブが対処方について悩むが、急がないと、という焦りが頭の回転を鈍らせる



チルノ「また黙りこくって…、そんなに嬉しいの?」


と、チルノが構わず続ける

そのプラス思考は一体どこから来るのだろう


マーブが意思を伝えようとジェスチャーをいろいろと試してみる


言葉が通じないのならば動きがある


そう考えたのだ


チルノ「何一人で踊ってるのよ」




これも駄目だったようだ

ジェスチャーをやめたマーブに諦めがよぎる


マーブはチルノの事も、別のかわいらしさがあって好きだったが、

手下になれと言われるとどっこいそうはいかない気分だった


せめてあの緑の少女ならば承諾していたかもしれない


あの少女が言うとは思えないが



マーブが再び手段を考えるべく腕を組んでチルノを見た



















マーブの傍目の何もない場所が突如として激しく発光し始めたのは











その時だった



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