嫁自慢。(トリスタ6ネタ)
※af+ekです
F「あろまさんぽ読んだけど相変わらずお前ら服の趣味一緒なのな」
き「確かに!後ろから見たらどっちがどっちか…………………分かるわ」
F「(身長か)」
e「(身長…)」
き「(背が…)」
あ「あ?なんか失礼なこと考えてねぇか?(話聞いてなかった)」
F「なんでもない!あ、きっくん、昨日曲作ったから聞いてくれよ!!」
き「新曲か!よし任せろ」
いそいそとFBの作業場へ行く(逃げる)のを横目で見やりつつ、さて自分はどうしたものかと思案する。
あ「あのクズ、昨日も夜遅くまで作業してると思ってたらまた曲作ってたのかよ」
散々足腰立たなくされたんだから大人しく寝てればいいのに。
その言葉を聞いて、あー昨晩はお楽しみだったんですねー、と声に出さずに呟く。
あ「お前らだってお楽しみだったろーが。きっくんの声枯れてっし」
何より首筋に跡がついてる、とトントンと自身の首を指で叩いて示すので何も言えなくなり俯いて黙る。
e「きっくんが可愛いから仕方ないべや」
あ「はいはい惚気乙。はっ、確かに昨日のFBは可愛かったわ」
e「惚気んなや…」
はんっ、と鼻で笑われたのが何だか癪に触りムキになって言い返す。
e「きっくんだって可愛いわ。昨日なんか『えおえおー』とかずっと俺の名前呼ぶし、俺ん家で俺のエプロンして料理してるとこなんか新妻みたいだし、食事中にソワソワしてるから『美味しい』って伝えたらすごく嬉しそうに笑うし、風呂上がりのきっくんはいい匂いするし、ベッドに押し倒した時は最初はヤダヤダ言ってるけど直ぐに気持ち良さそうにしてるし!今日なんか朝から照れた顔で『大好き』っつってくるんだぞ!」
あ「はん、俺のFBなんか俺の手と触れ合っただけで頬を赤らめるし、ピザ頼んだら至福とばかりに瞳を潤ませて口いっぱいに頬張ってる姿はずっと眺めてられるし、『おれ、ピザなら無限に食える!』とか言って結局は腹膨れて悔しそうに下がった眉見てると無性に慰めたくなるし、あいつ基本パン一だから白い肌とか見えて目に毒すぎて我慢出来ずに襲うとすぐに受け入れる素直さはまじやべーし、あいつ従順だからコスもおもちゃも使って楽しみ放題だし、『好きだ』って言うだけでも泣きそうに顔歪ませて恥ずかしそうな所がまたそそるんだよ分かるか!!?」
はあはあと互いにまくし立てて、乱れた息を整える。
e「俺だってきっくんにセーラー服着せたことあるし」
あ「FBは言えばなんでも着てくれるべや」
e「きっくんの作る料理は世界一だし」
あ「FBは料理出来ないみたいに言われてるけど、俺には作ってくれるし」
e「家帰ったらきっくんが『お帰りー、ご飯にする?お風呂にする?』って嫁よろしく聞いてくる姿は俺しか見れないし」
あ「あいつは寂しいのを口に出して言えなくて、精一杯の勇気出して一組の布団しか出さないで俺が風呂上がるの待ってたとか知った時はまじ萌死んだべや」
ぎゃいぎゃいと端から聞けば恥ずかしさも増すというもの。
リビングが騒がしくて、作業場からひょっこり顔を出したFBときっくんは恋人の赤裸々な私生活の暴露に、顔を真っ赤にして動けずにいた。
き「なにいってんだよあいつ…」
F「うー…」
き「なぁ、ふぶちゃん。あろまが言ってることマジな訳?」
F「う、ぅえっ、あ、の、えと…」
うん、と耳まで赤くして頷いた彼にきっくんは眉を下げてへらりと笑う。
き「恥ずかしいけどさ…愛されてるんだなって思わない?」
F「きっくんもえおえおとどうなってるのかって心配…してた訳じゃないけど、上手くいってるのは良いことだよね。愛されてるってよ、よきゅ、わかったし…」
き「よきゅ?」
F「かっ、噛んだだけだもん!!」
き「ふぶちゃん相変わらずね〜〜」
うっせぇ、と叫びきっくんの耳を軽く引っ張り笑いだす。そんなFBにつられたようにきっくんも笑いだした。
あ「じゃあどっちが似合うか勝負だべや」
e「負ける気はしないな。分かってるな?」
あ「負けたら全額負担。まあ勝つのは俺だがな」
き「何何?何の話ー?」
どーん、とえおえおの背中に飛び付くきっくんを見つめながらニコリと笑う。
e「男同士の負けられない戦いだべ」
あ「おいデブ」
F「!っデブじゃない。な、何よ」
あ「今からえおえおと買い物に行って来るからきっくんと飯作って待ってろや」
F「えっ、どっか行っちゃうの…」
あ「すぐ帰ってくるから」
ちゅ、と首筋にキスを落とし慰める。
F「ふ、っや!」
e「きっくんもいい子で待っててよ」
き「あぁ、ふわ…ん、もっ…とぉ…」
仰向けに倒れたきっくんに覆い被さる様にしてえおえおが深いキスを連発しているし、きっくんはとろとろに溶けてしまっている。
いい子にしてたらご褒美あげるから、とさらさらの髪に指を通す。
あ「早くしろジジイ」
e「んだとやるかコラ」
仲良く?リズミカルに交わされる言葉と共に本当に出掛けていってしまった。
き「思ったんだけどさぁー」
F「ん?」
き「あいつら仲良いよなー」
F「ほんとにさ」
二人で顔を見合わせて笑う。
終わりの見えない嫁自慢。
笑って、怒鳴って、叫んで。
どうしても決着がつかないのは、
本当に相手が好きだから。
完。