10/29の日記

12:57
もんすたーず(未完)
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とある麗らかな昼下がり、嵐は突然やってきた。




「今日からここに通うのか〜」

でぃえっす!全世界のみんな、待ってたかな☆

みんなのKIKKUN-MK-Uだっよ〜ん!!

親父の仕事の都合で転校を余儀なくされ、雄大な北の大地からこのコンクリートに固められた大都会に来た訳だが!

「さっそく迷った!!!」

心配してついてこようとしたお袋をなんとか説得して学校の近くまで来たはいいが、変な塀ばっかりが続いて入り口にたどり着かないばかりか地図に書かれていない池に出てしまった。

「うおお!ここは古に伝わりしオーシャンビューデラックスきっくん神秘のテレパシーアイランドでしょ!!!」

でしょ、でしょ、と語尾が近くの山にこだまするのを聞いてガバッと顔をあげる。当初の目的をすっかり忘れているが、彼は今はこの故郷に似た雄大な自然に胸をときめかせていた。

「誰」
「!!?」

てっきり一人だと思っていたが、先客がいたらしい。ぶーんと両手を広げて走り回っていたのをやめ、声のした方に顔を向ける。

そこには声を上げたらしい人物の他に二人ほど、池の畔に腰掛けていた。









「なぁんでここに人がいる?」
「あのさぁ、お前ら学校の人間?」
「誰が通したんだか…めんどくさい」
「俺様ってば古に伝わりし迷子パーフェクトファイターでさ」
「俺らの顔見て逃げない所からして余所者っぽいけど」

話が通じてない☆

「ちょっと〜無視はよくないべ?無視は」
「るっせぇ厨二病」
「あ、通じた」

短いふわっとした赤みがかった髪を揺らす眼鏡の少年が煩わしそうに舌打ちする隣にいる緑がかった黒髪をした少年が切れ長の瞳を細める。

初めに声を発した少年は二人の後ろで俯いているため顔は伺い知れない。青みがかった髪を風が揺らす。

「じゃあ、二古道学園の入り口教えてよ」
「入り口だぁ?はっ、知るかよ。一生迷い続けてろや」
「ざぁんねん。邪魔して悪かったね〜ん☆ばぁぁぁ〜〜い」

どうやら間の悪い時に出くわしてしまったようだ。触らぬ神に祟りなしってね。

それでもにこやかに手を振ると踵を返して元来た道を辿り始めた。

転校初日だってのに、散々だ。

それでも彼らの出会いに運命なんてものを感じていた。

「まぁたどっかで会いそうな気がするんだよな〜」

ふんふんと即興でメロディを作り鼻を鳴らしてまた学園を探し始めたのだった、




「なんだったんださっきの」
「さぁ、でも…」
「あ?」
「俺には関係ないよ」

どうせあちらから近付いてきたりはしない。




日が高く上った頃にようやく学園の入り口を見つけ豪勢な門をくぐる。

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