山獄

□パズルのピース side Y
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「山本、ちょっとこっち来い」

「えー?」

何で?と聞いてみたら、早くしろって即された。

読んでた雑誌を脇に置いて、獄寺の元に近寄ると、次の指示。

「そこ座れ」

もしかして獄寺怒ってる!?俺何かしたっけ!?あっ獄寺がいんのに俺雑誌ばっか読んでたから嫉妬してるとか!?可愛いなぁもう!

勝手な考えを頭の中でぐるぐるさせながら、恐る恐る獄寺の前に正座した。(だってこの前怒ってる獄寺の前であぐらかいたら暫く口聞いてくれなかったもんな…)

ドキドキしながら座っていると、急に獄寺の手が、俺の頭目掛けて伸びてきた。

(な、何、何?)

そして、

「ぅわっぷ!?」

何故か俺の頭は獄寺の腹の上に押し付けられてしまった。

(えぇぇ?ホント何、どしたの獄寺…)

聞きたいのに、上手く声が出せない。情けないな、俺…

「ごく、でら?」

何とか声を絞り出して、獄寺を見上げると、

「…嫌かよ」

って、ちょっと頬を赤らめながら不満げな声を出した。

嫌なわけないのに、可愛いのな獄寺!

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