□I'm home!
1ページ/3ページ





重い扉が開いた気がした。















バターーン!!

ガタガタッ……ゴトッ!バゴォオン!!



「っぎゃあぁぁあ!!!」


頭の中に響く有り得ない騒音に、アレルヤは堪らず大声を上げた。


4年振りに帰ってきた半身は、やけに生き生きと生活を再開し始めている。



轟音と共に襲う頭痛に耐え切れず、ハレルヤに叫ぶように抗議した。

「っハ……ハレルヤっ!痛い!頭がいたいっっ!!」

『あ゙ぁ?ごちゃごちゃうるせーよ、雑念の塊め!!4年間こっちの空間をほったらかしにしといた罰だ!』



うぅ、とアレルヤは言葉に詰まる。


それもそのはず。
ハレルヤの居なかった4年間、アレルヤは精神空間に落ちる事はなかった。

それに、あの空間に何か起こるとも思えなかったから……。


あまりの痛さに涙目涙声になりながら、アレルヤは必死に聞いた。


「一体、何してるのさっ……い゙ぃ゙ぃい゙った!」

『片付けだっつってんだろ、バカルヤァ!』



ガッシャーン!


「ひィィいっっ!!」


ぎゅっと瞳を閉じて空間を覗いてみると、ハレルヤはちゃっかり新しいコスチュームを着込んでいた。



くそぅ。
腕まくりしている格好が、様になってるよ……



彼が言う"掃除"は、空間の壁を剥がす行為だった。
真っ暗な中から、黒い何かを剥がしている。

どうやらそれが剥がれる度に、酷い頭痛が襲うようだ。



『おい!見てんだったら手伝え!』

「無理言わないでよぉ!」

『寝て体を離しゃいいだろ!来やがれェ!』



 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ