終焉の鎮魂歌<レクイエム>
□第三楽章
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町の門には、手紙にあった通り、手紙が挟まれていた。
しかも、五通。
各、きちんと名が書かれ、封筒に納められていた。
四通は各エクソシストに向けて。
そして、もう一通は
「俺たち全員にか…」
「何気に几帳面さ。」
「開けてみましょ?」
ピリッと、封をしていた糊を剥がし、手紙を取り出す。
中にはこう書かれていた。
───エクソシスト共へ
各自さっさと指示した場所に向かい、11時になったらそこに居るAKUMAを倒せ。
危なくなったら逃げてもいい
夜が明けたら、町の正門に集合だ
それまでに方を付けろ
クロス───
「つまり、俺たち宛の手紙には各自への指示が入ってる訳ね。」
「ええ。時間もないことだし、見たら早くその場に行って、行動開始ってことにしましょう。」
「分かりました。………絶対無事で帰ってきましょうね…?」
「当たり前よ…!」
「当たり前さ!」
何も言わないながらも、微かに頷いた神田を確認し、アレンはゆっくりと封筒の封を切った。