短編小説 U

□この感情は何に似て
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「…そうだよ。」


わたしも同じ先で焦点を結ぶ。
浮かべたつもりの笑みが、果たして上手くいっていたかは余り定かではない。


「…そう。」


それだけ言って、彼は黙ってしまった。

沈黙に支配されたわたし達を暗闇が包む。
暗く暗く、底がない様に思われるのは何故だろうか。

愚問だ。

そう思った。
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