短編小説 U

□その無情
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ぼんやりとバイト帰りの電車に揺られていると、ふいに携帯のバイブが鳴った。


「…誰だろう。」


一人呟いてバッグを漁り、携帯を取り出す。
点滅を繰り返す画面には、懐かしい大学の友達の名前。
頻繁に連絡を取り合っている訳ではないが、大学を卒業して五年経つ今でも、時々は顔を合わせたりしていた。
また飲みにでも行こうという誘いだろうか。
そんなことを思いながら、メールを開いた。
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