短編小説 Ⅱ
□愛してる
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「もう、お姉ちゃん適当なんだから。」
そう言いつつも、それでも絶やさず浮かべる笑みに、私が返すのはやはり曖昧な笑みでしかなくて。
「…どっちでもいいと思うよ。」
「えー、どうして？」
「…どうしてって…。」
ぽつりと呟いた言葉に、首を傾げて問い返された。
どうして。
どうしてって。
「…愛してるから。」
彼女は笑う。
彼も笑う。
私も笑う。
その真意は、伝わらないままに。
end。
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