短編小説 U
□愛してる
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その一言で、彼女の顔が綻ぶ。
柔らかく、少しの恥じらいを乗せたその笑みを純白のドレスが彩る。
彼女は妹。
彼はその未来の伴侶。
私は付き添いの姉。
理解している。
頭では、しっかりとその構図を理解しているのに。
「お姉ちゃん、どっちのドレスがいいと思う?」
余りに無邪気に向けられた笑顔。
愛されて、満たされた笑顔。
「…彼に選んで貰いなさいよ。」
私は上手く笑えているだろうか。
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