短編小説 U
□有刺鉄線に啼く
1ページ/3ページ
どんよりとした曇り空を頭上に、道端を歩く。
酷く落ち込んだ気分だ。
仕事で昨日、失敗をした。
それは些細な失敗。
それでも、些細なこと程人間てものは気が滅入ったりもする。
「お前がこんな失敗、珍しいな。」
「たまにはそういう時もあるわよ。」
そんな慰めの言葉を思い出して、酷く苛々とした。
俺の何を知って、そんな適当な言葉を羅列させるのか。
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ