短編小説 U

□その無情
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私達が生きている世界は時に非情で、時に無情だ。
明日は目の前にあるに違いないのに、そこに到達するまでに一瞬一瞬を駆け抜けていかねばならない。
踏みしめた筈の一瞬は、次の一瞬に繋がるかさえも曖昧で、それでも踏み出さねば先に進むことなど出来はしない。
それでも、私達は生きている。
この世界に身を委ねて、抗って、戦って、毎日を生きていく。
その中で、在るということが当たり前かの様な錯覚さえしているのだ。
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