第七章・第八章・第九章
□第七章・静と動
2ページ/7ページ
ミホークはピタッと動きを止め、唇を外しテリィを見つめた
「奴は何しに来た?」
テリィは何をどう話せばいいのか混乱し動揺した
その想いは体を通じてミホークへ伝わり、豹変した
両手でテリィの髪を掴み、枕に頭を打ち付けながら叫んだ
「なぜだ!
なぜおまえは俺だけを愛せないっ」
テリィは気が遠のく程の頭の揺れに恐怖を感じながらも、どこかで快感していた
そして必死に叫んだ
「愛してるよ…
ミホークだけだ…
何もしてない…
何もしてない…」
「嘘をつくな!」
「嘘じゃない
どうして…
どうしてみんな…
僕を欲しがるの…
どうして…
何もしてない…
嘘じゃない…」
半分泣きながら訴えるテリィにミホークは我に返り、テリィを優しく抱きしめた
テリィは
ミホークの嫉妬を煽るような行動はしていないのに…なぜ?と思ったが
ミホークはもう独占欲の塊となっており、テリィに近づく総てが嫉妬の対象となっていた